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羽仁もと子・吉一
F.L.ライト
遠藤新
 1889年に福島県相馬郡で生まれた遠藤新(あらた)は、1917年1月、当時の帝国ホテル支配人であった林愛作を介し、チーフアシスタントとしてライトの元で帝国ホテル建設に従事する機会を得ました。このホテル建設を通じてライトの建築思想を学び、ライト帰国後もその建築の精神を変えることなく、精力的に活動を続けました。代表作として自由学園南澤校舎、甲子園ホテルなどが挙げられます。
 
 遠藤は1911年、東京帝国大学(東京大学)建築学科に入学しました。在学中に、ライトの“建築哲学”を知り、彼の理想とする建築観が確立されました。それは「建築と人間との間にある接点を見つけ、建築を実利や科学、芸術などの面に分類するのではなく、生活に徹底した建築を芸術とすること」というものでした。大学の講義内容は、彼の目指す建築観と余りにもかけ離れており、講義に満足することは少なかったようです。ですから、遠藤にとって、そのライトの下で多くのことを学ぶ機会を得たことは、至上の喜びであったに違いありません。

(『遠藤新作品集』より転載)